賃貸住宅管理業法における重要事項説明は、管理受託方式とサブリース方式(特定賃貸借契約)の双方において、オーナー(賃貸人)が契約のリスクや内容を十分に理解した上で契約を締結できるように義務付けられています。
IT活用(IT重説)を含む重要事項説明の詳細を整理します。
1. 管理受託契約における重要事項説明
管理業者は、管理受託契約を締結するまでに、賃貸人に対し書面を交付して説明を行わなければなりません。
- 説明者と責任: 説明を行うのは必ずしも業務管理者である必要はありませんが、業務管理者の管理・監督の下で、実務経験のある従業者等が行わなければなりません。
- 説明不要の例外: 相手方が賃貸住宅管理業者、特定転貸事業者、宅建業者、都市再生機構(UR)などの専門知識を有する者である場合、説明および書面の交付は不要です。
- 主な説明事項: 登録情報、管理業務の具体的な内容・実施方法(回数や頻度)、報酬、再委託、契約期間、更新・解除に関する事項などです。
2. 特定賃貸借契約(サブリース)における重要事項説明
特定転貸事業者は、契約締結前にオーナーになろうとする者に対し説明を行う義務があります。
- 検討期間: 説明から契約締結までに、オーナーが内容を検討できるよう1週間程度の期間をおくことが望ましいとされています。
- 家賃に関する説明: 借地借家法に基づき家賃が減額される可能性があることや、家賃設定の根拠を必ず説明しなければなりません。定期建物賃貸借の場合は、中途解約が原則不可である点も説明事項となります。
3. ITを活用した重要事項説明(IT重説)
テレビ会議システム等を用いたIT重説は、対面での説明と同様に認められています。
- 環境要件: 説明者と受ける者の双方が、図面等の書類や説明内容を十分に理解できる程度の映像を視認でき、かつ音声が十分に聞き取れる双方向でやり取り可能な環境である必要があります。
- 書面の事前送付: 重要事項説明書および添付書類をあらかじめ送付しておく必要があります。相手方の承諾があれば、電子メール等の電磁的方法による交付も可能です。
- 本人確認: 説明の開始前に、宅建業法等の文脈では資格者証の提示が必要ですが、管理業法でも相手方から請求があれば提示が必要です。
- 支障時の対応: 映像や音声に支障が生じた場合は、直ちに中断しなければなりません。
4. 電話による説明(変更時のみ)
管理受託契約の内容を「変更」する場合に限り、一定の要件を満たせば電話での説明が認められます。
- オーナーからの依頼があること、事前に書面を送付していること、説明後に内容を理解したかを確認することなどが要件となります。